様々な相談を受け付けている某サイトを閲覧していると、”細い手首をなんとかしたい”という投稿が多く見られます。
回答はそっけなく、『それは無理』といった感じですが、本当に手首は太くする事はできないのでしょうか?
仮に出来なくても、せめて頑丈な手首というのは、是非知りたいとは思いませんか?
目次
1.人の関節は鍛えて太くならない?
結論からいきなり言いますと、人の筋肉の構造は、関節を曲げ(支え)、骨を支える役割をしているので、可動部である関節部分である手首には、脂肪も筋肉もつきません。
付いてしまっては、それが邪魔で可動域が狭まり、動作、運動、生活にも支障が出てきます。
それでも、”関節が細くて恥ずかしい”という方は、むしろ手首そのものが細いではなく、腕と手を合わせた全体が頼りない感じになっているということでしょう。
実はこれ、単に鍛えたからといって頑丈に頼もしく見えるものではないのです。
一つは成長過程に起因する、本質的な骨の形成が弱い事が挙げられます。
人によって痩せ方も様々ですよね?
ガリガリの人もいれば、なんとなく筋肉質だけど、筋肉モリモリじゃない、いわゆる”細マッチョ”な人がいるからです。
これは、普段の生活の動作の違いが影響しているのです。
2.ガリガリな体型の人の日常
痩せているには痩せているのですが、持久力的に長時間同じ姿勢や、同じ動作を続けるには向いていますが、筋肉自体が痩せており、タンパク質の摂取量も少ない、偏食、あるいは睡眠不足や胃腸の不調が慢性化しているなど、内蔵になんらかの障害を抱えている場合があります。
こうした人は、骨が太いように見えても、実際の力は瞬発性に乏しく、いわゆる”硬い体”になりがちです。
胃腸が悪いので、どうしても好んで食べる食品は数少なく、総じて栄養不良という方が多いですね。
加えて喫煙やコーヒーなどの刺激物を好むのも特徴です。
3.痩せているけど細マッチョな人の特徴
一見痩せていますが、太もも、肩の周辺、力を入れた時の二の腕などは、筋肉がしっかり盛り上がるようなタイプの人です。
軽い運動でも持続性が長く、しかも走る、引っ張るなど、日常動作の種類が多いのが特徴です。
関節をよく動かす機会が多いということは、筋肉もそれだけマメに動かすため、自然と筋肉がバランスよく発達し、それを維持するため自然と食事の量も多いことになります。
動きやすい体のため、それだけカロリー消費量も多く、血行が良いから内臓も健全、そういう体質になりやすいのです。
今回の”手首が細い”という方は、単に筋トレをするのではなくて、この関節を支える筋力をメインに鍛える方が、より効果的に『なんとなくガッシリした手首に見える』という風にすることが出来ます。
4.それでも太く見せるには?
それでは、筋トレ以外で手首を太くする方法はあるのでしょうか?
これには、通常の筋トレではあまり採用されない、独特のストレッチが効果的です。
それにはまず、手首に負荷を与えるような運動を主体にすることですね。
・重いものを引っ張る動作
室内トレーニングでも、紐のような器具を遠くから手前に強く引き寄せるトレーニングがあります。
この時、出来るだけ関節を曲げず、肘を伸ばしてやるのがコツで、腰を曲げずに持ち上げたブロックなどを、腰から胸辺りまで持ち上げるような動作が手首を鍛えます。
筋肉よりも”筋”を鍛えるイメージですね。
・壁に手を強く押し付ける動作
日常的に使う仕草で最も少ないと言われているのが、この”押す動作”です。
先の”ガリガリの人”は、この力が極めて弱く、肩を軽く押されただけで転倒するような場合があります。
つまり、筋力の反発力、”バネ”の力が弱いのです。このトレーニングには、実際に壁を利用します。
丈夫な壁を前に片足を前に出してやや膝をまげ、片方は体重を壁側に押し付けるようにして、手の位置は肩幅、そのまま壁に向かって肘を曲げずに強く壁を押す動作です。
一見、筋肉を使ってないようですが、このトレーニングは手首に全体重が乗ってくるので、負荷が強く、また腕立て伏せよりも安全な運動になります。
以上のような手首の関節を集中的に鍛えることで、関節周りの”筋”を丈夫に太くする事が可能です。
骨は太くならずとも、こうした負荷はその箇所の骨の再生を促進させ、丈夫にすることが出来ますし、しいてはケガの予防にもつながるのでオススメです。
5.太らず、ガッシリした肉体改造
ムキムキ・マッチョを目指さなくても、せめてガリガリに貧乏くさくやせ細るよりは、適度に筋力のある男性の方が、スタイリッシュです。
例えば、皆さんも一度は履いたことがあるジーパンですが、このジーンズの最も大きなファッションの要素をご存知でしょうか?
試着でも、広告でも、服を着た正面の写真しか見られないことが多いですが、ジーパンの魅力は『お尻のライン』にあります。
例えば、有名なジーンズブランド、ラングラーやLEEといったメーカーのジーパンは、ヒップのデザイン、形にこだわっています。
実はガリガリな人は、ジーパンを履くと途端に貧乏くさく見えるのは、多くのジーンズはヒップから太もものサイズを基準に作られており、そこにピッタリ、フィットしていることが、履きこなす条件となっているのです。
従って、お尻が垂れ下がったり、肥満の割に下半身の筋力が衰えたようなメタボな人は、言い方は悪いですがジーンズを着る資格はありません。
今回は手首を太くする提言ですが、単に筋肉をつけるのではなく、こうしたスタイルというのは、”締めるところはキュッ!と、”出ているべきところはしっかり出っ張る”というのが大切なのです。
太れば、やがて手首の周辺にも脂肪が付きますが、同時にその脂肪の分だけ筋肉量は減ることになります。
ただむやみに痩せていては、筋肉の役割が衰え、筋張って貧相に見えるだけです。
特にガリガリで自分は『痩せている』と自負しても、後ろから見ると背筋が衰えて丸く猫背、しゃがむと異様にコンパクトになるような人は、骨と皮ばかりで筋肉自体は退化していると言っても過言ではありません。
また今回ご紹介した2つの動作は、日常ではあまり無い動作ですから、これを専用の器具で力を計測すると、頼りない男、筋力全体が弱くてケガをしやすい体質であることもキチンとわかります。
特に、手首が柔軟でない人は、そうでない人より、捻挫、脱臼など、関節にまつわるケガが多いですね。
しかもその治療も、そうでない人に比べて長期化しやすいです。
6.手をしっかりと動かすトレーニング
中高年で非常に多く見られるのが、トレーニングと準備運動を勘違いしている人がいることです。
例えば、両手で手を組み合わせ、グリグリ手首を回しても、それは手首の関節を鍛えていることにはなりません。
手をブラブラさせてとか論外ですね。
トレーニングとは、その動作でしっかりと身体に通常より強い負荷があってこそ、筋肉は痛み、骨も痛むのです。
その軽い損傷から身体は、それに耐えるように、後々摂取したタンパク質、カルシウム、様々なミネラルで補修を行います。
こうして、関節が丈夫になり、筋力はトレーニング前よりも発達して頑丈になっていきます。
負荷の無い運動はやる意味がない、そう思って頂いて構いません。
私はダイエットの仕方も、室内ストレッチ中心でジョギングなどの一般的な”軽い運動”からは始めませんでした。
ですが、手で物を引っ張る力、押す力は、同じ体型の人よりも器具で計測すると、その数値は大きくなっています。
手首も頑丈なので捻挫、脱臼はまず経験がありません。
手首が細くて悩んでいるのなら、まず、鍛えるにしても、こうした潜在的な自分の能力を向上し、基礎体力を上げるのが、しいては手首が頑丈に見えるための道なのです。
まとめ
結論しては、物理的に細い手首を太くする方法は無いのですが、”印象としてがっしりして見える”という部分では、工夫は出来るんだとわかってもらえるかな?と思っています。
昔、自分は痩せていてスマートだと自負する中年男性と一緒に、職場で仕事をしていたのですが、どう見てもガリガリで貧乏くさいので、どうしてだろうと思っていた時期がありました。
そこで、自分でも色々関節を中心に鍛えて見た結果、彼の場合は根本的に”基礎体力がない”ことがわかったんですね。
そのため、同じ作業ですぐ疲れていたし、ちょっとしたことでイチイチ捻挫などしていました。きっと体が硬かったのではないかと思います。
今回の内容は、自分の経験も元にしているので、参考にして頂ければ幸いです。