日本人であれば、その名を一度は聞いたことがあるであろう稲盛和夫氏。
今回は、稲盛氏の著書である「生き方」に学ぶ、私なりの生きる意味をお伝えしていきます。
目次
1.稲盛和夫氏とは
まずは簡単ではありますが、稲盛和夫氏のご紹介です。
1932年に鹿児島の地で生まれた日本の実業家であり、京セラの創業者です。
また、現在のKDDIを創設し、日本航空の名誉会長も務めています。
その他、ボランティアで14,000人を超える経営者が集まる経営塾「盛和塾」の塾長として、経営者の育成に心血を注ぎ続けています。
2.稲盛和夫氏著書「生き方」とは
「生き方」は、2004年に刊行されました。
120万部以上発行されている不朽の名作。ロング・ミリオンセラーです。
世界14か国で翻訳もされ、中国だけでも200万部以上発行されている書籍になります。
この世の中、多くの方々が人生の指針を求めているのではないでしょうか。
将来が見えない、何を目的として生きればいいのか分からない、そんな方々に向けて「生き方」という一本の杭を打ってくれる本です。
人生とは何か、平和とは?幸福とは?を示してくれる、稲盛和夫氏が語る渾身の人生哲学書になります。
あまりに有名な本になりますので、読んだことがある!という方も多いでしょう。
その中で人それぞれ感じることが違いますので、また面白いです。
3.「生き方」から学んだ、生きる意味
魂を磨いていくことが、この世を生きる意味
私たち人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのでしょうか。もっとも根源的ともいえるその問いかけに、私はやはり真正面から、それは心を高めること、魂を磨くことにあると答えたいのです。
生きている間は欲に迷い、惑うのが、人間という生き物の性です。ほうっておけば、私たちは際限なく財産や地位や名誉を欲しがり、快楽におぼれかねない存在です。
なるほど、生きているかぎり衣食が足りていなくてはなりませんし、不自由なく暮らしていけるだけのお金も必要です。立身出世を望むことも生きるエネルギーとなるから、いちがいに否定すべきものでもないでしょう。
しかし、そういうものは現世限りで、いくらたくさんため込んでも、どれ一つとしてあの世へ持ち越すことはできません。この世のことはこの世限りでいったん清算しなくてはならない。
そのなかでたった一つ滅びないものがあるとすれば、それは、「魂」というものではないでしょうか。死を迎えるときには、現世でつくり上げた地位も名誉も財産もすべて脱ぎ捨て、魂だけ携えて新しい旅立ちをしなくてはならないのです。
引用元:稲盛和夫(2004)『生き方』株式会社サンマーク出版(14,15)
生きる意味とは何か、これは永遠に考え続けられる問いだと思っています。
皆さんも一度は考えたことがあるのではないでしょうか?
私も、ふとした瞬間に考えることがあります。
その瞬間も年を取るにつれて多くなってきました。歳のせいでしょうか(笑)
しかし、この世に生まれ、なぜ生きていくのか、自分ではなかなか答えが出せませんでした。
そんなときに、稲盛氏の本に出会いました。
衝撃を受けました。
「魂を磨く」なんてことは1ミリも考えついてきませんでしたが、読んだ瞬間に腑に落ちました。
人間の生きる意味は「欲を満たすため」と考えたこともありました。
よくあげられる、人間の三大欲求である、食欲、性欲、睡眠欲がありますね。
キリスト教では7つの欲求として「7つの大罪」が有名です。
欲求とは、人間や動物が行動を起こすための動機づけとされる、抽象的な表現になります。
不足を満たすために何かしらの行動や手段を使い、満たされたときに、心地よい、気持ちがよいとされる感覚のことになります。
そういった欲求を満たしていくことが、純粋に人間が生きていく理由になるのではないかと。
しかし、イマイチしっくりきませんでした。
人間は動物であり、単純に欲求に沿って生きていくことは人間以外の動物と一緒ではないか、と思いました。
そこで、稲盛氏が言っていた「魂を磨くこと」が最たる答えだと感じました。
確かに、様々な欲求をエネルギーに自分を高めていくことは重要だと思います。
しかし、最終的に残るものは「魂」であり、死ぬときはお金も物も地位も関係ありません。
「輪廻転生」という考え方がありますが、それに近しいものだと思います。
生まれ変わりがあるとするならば、この世で徳を積み、生まれ変わってもその徳を継ぐために心を磨いていく。
それになぞらえて、生きる意味とは、「魂を磨き、この世に生を持ってから、少しでも良い人間になってこの世を去る」ということになるのではないでしょうか。
皆さんも日々忙しく、目の前のことに囚われてしまうことも多いかもしれません。
一度、深呼吸をして、今一度自分の生き方を振り返ってみるのもいい機会なのではないでしょうか。
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