緊急事態宣言の期間が延び、また外出抑制機関が伸びてしまいました。
自宅にいる時間が長くなる中、家の中で楽しめる時間を増やそう、という様々なコンテンツが発信されています。
東京都からの発表でも、4/25~5/6までをSTAY HOME週間と定め(たぶん延長されますが)、東京都の公式サイトにも「ウチで過ごそう」というおウチで楽しめるコンテンツを配信中です。
配信されているコンテンツは、著名人からのメッセージ、映画、音楽コンテンツで、おウチで出来る運動、掃除の仕方などが配信されています。
確かに、家の中で長い時間過ごす事を考えると、パッと出てくるのは、読書、テレビ、映画、ネット動画鑑賞、大掃除、ゲーム、筋トレ等々。
ただ、どうしてもうちにいるのが我慢できずジョギングや公園でボール遊びやバトミントンをしている人も多くお見かけします。
発想の転換をして、今までやってこなかった事に着手して、自分の趣味の幅を広げるチャンス、と捕らえてみてはいかがでしょうか。
たとえば楽器演奏、ライティング、料理、資格勉強など、時間があるときに着手して習慣化してしまえば、普段の暮らしに戻った時に楽しみが一つ増えている。
そういう前向きな考え方でいかないとストレスが溜まってしまう方も多くなると思います。
今回は、おウチで楽しむ趣味の中の王道、読書について紹介していきたいと思います。
ただ、良書の紹介や読書のコツではなく読書に苦手意識を持っている方への、読書の方法、手段へのご紹介にしてみたいと思います。
目次
1.読書が続かない方へ、読書の良い点をご紹介
「人はうまれながらにして知ることを欲している」
これはかのギリシャ最大の哲学者といわれるアリストテレスのお言葉です。
人には知識欲があり、わからない事を知りたい、知っている事をもっと深く理解したいという気持ちを持っているのは同感です。
今、ネットやSNSで情報が簡単に手に入る時代です。
30年前には、将来紙媒体、特に新聞はなくなると予想されていました。
確かに、週刊誌、月刊誌は1995年に比べ販売数は半分に減り、様々な雑誌が休刊に追い込まれました。
しかし書籍に関しては、増えてはいませんが、2015年からの減少率は8割程度に留まり、さらに電子書籍は2015年から約2倍に増えています。
データを見る限り、読書にはまだまだニーズがありそうです。
それでは読書の良い点を纏めてみましょう。
①先人の過去の知識を学ぶ事が出来る
ドイツ元首相のビスマルクは、『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。』という言葉を残しています。
自分ひとりの経験則なんて多寡が知れたもの。
まだ生まれる前の出来事を擬似体験できるのは読書の長所の一つです。
大きな岐路に立った人の判断やその判断の裏付けなどは、歴史でしか学べません。
②一つの分野について専門的な知識を得ることが出来る
本の特徴は、専門化が何年もかけて証明した事実や研究結果が、1冊にまとまっている事です。
今は誰でも情報を発信できる時代です。
ただ、誰もが情報を発信できるがゆえに情報の信憑性というものが玉石混交です。
ネットリテラシーという言葉があるとおり、ネット上の情報は、膨大な情報を的確に判断、区別する必要があります。
その点、本は1冊の本が上梓されるまでに専門化が内容をブラッシュアップし、磨き上げた状態でパッケージされ、世の中に提供されます。
様々な専門家の話を聞く事で、新しい発見を必ず見つける事が出来るでしょう。
③広い語彙、言葉の表現力が身につく
自分の考えている事を他人に伝えるには頭の中の情報を、一度言語化し、それを他人に理解してもらう必要があります。
頭のいい人ほど、難しい事でも、誰でもわかる簡単な言葉で説明出来る、と聞いた事があると思います。
簡単に説明出来るという事は、その事柄の本質を捉え、かつ簡潔に出来るだけの語彙力が必要になります。
本を読むと、色々な言葉、表現に出会います。自分の語彙力が少しずつ増えていく訳です。
2.本を読める習慣を作っていく
さて、読書の良い点をいくつか上げていきました。でも、読書が苦手な人は「そうはいっても…」という気持ちになると思います。
今まで習慣化していなかった事ですので、拒否反応が出るのは当然です。
むしろ苦手である、というのが習慣化されている可能性もあるのですから。
それでは本を読めない原因を挙げていってそれを一つずつ解体してみましょう。
①何の本を読めば良いのか分からない
本が好きな人と違って、まず自分に好きな本のジャンルが無いので、何を読めばいいのかわからないというのは当然ですね。
ですのでまずは、「読みたいときに読みたい本を読む」これでいいのではないでしょうか。
前述のとおり、人には知的好奇心があり物を知りたいという本能があると述べました。
例えば、旅行に行きたいと思ったら旅行先のパンフレットを読みたいと思いますよね?
スタートはそれでいいんです。
バスケットボールのチームオフェンスについて知りたかったら、本屋に行って、バスケットの本のコーナーで読みたい本を探します。
無理に、過去の名作や流行の本をセレクトする必要はまったく無いと思います。
②なかなか集中して読み続けられない
読書を継続する為には「習慣」にしてしまいましょう。
電車通勤の間15分だけ、とか寝る前に50ページだけのように無理せず継続できる範囲で、毎日決まった時間帯や場所に、読書を組み込んで見ましょう。
家で読めないという人は、公園や喫茶店など環境を変えてみるのも一つの手です。
③買うだけで読まず、積ん読になってしまう
本がすらすらと読める状態とは、「知的な空腹」を感じている時です。
この本読みたい!と思った瞬間が一番その本に対して感情が高まっている状態です。
その本を買って、しばらく置いておくと感情が冷めてしまい、読もうという気持ちがなくなってしまいます。
ですので、積ん読を防ぐには
・本を買った直後に読む
・本を買ったその日に読む
という事になります。
情が残っている間に、読み始める事で効果的に読書を進める事が出来ます。
④「読む」手段を変えてみる
「知的な空腹」が一番高い時に、本屋に行き、見つけて、買うというプロセスを吹っ飛ばせるのが「電子書籍」です。
電子書籍は読みたいと思った瞬間に購入して読む事が可能です。しかもネット環境があれば場所も問わずです。
手段を変えるもう一つの方法が「オーディオブック」です。本は読むもの。その概念から変えてしまいましょう。
イヤホンで音楽を聴きながら外出する人は沢山います。
それを読書に変えてしまえばいいのです。
読めない時は聴けばいいのです。
最近はyoutubeやvoicyなども出てきましたが、やはり歴史が長いオーディオブックは内容が充実しています。
まとめ
読書する人が少なくなっている背景にはインターネットの普及が色濃く影響しています。
検索窓に知りたい事を入力すれば、あっという間に世界中から情報が集まってくる、物心ついた時からそれが当たり前だったら本を読む必要が無いように思えるかも知れません。
しかし、情報を理解するということにおいて文字を読んで、内容を理解しインプットするという事は、情報を聞いて理解する事に比べて飛躍的に想像力や思考力を高めてくれます。
何故なら、読書とは一つ一つの文章を、頭の中で映像に置き換えていく作業を繰り返し行っていく事なのですから。
ネットやSNSですぐ得られる情報は手に入れるのは簡単ですが、想像力の入る余地が無いため、自分で考える力をなくしてしまいます。
楽に情報を得る習慣をほんの少し、自分の脳を鍛える読書週間を、スキマ時間に取り入れてはいかがでしょうか。