身長の悩み、低身長のコンプレックスで悩む男性に朗報があれば良いですよね。
そんな都合の良い事が、本当にあるのでしょうか?おとなになってからでも、身長は伸びるのか?伸びないのか?今回はそんな疑問にお答えする内容です。
目次
1.身長が伸びる時期は2回
人の身長が急激に伸びる時期には、大きく分けて大体2回の時期があります。
1つ目は生まれてから幼少期、それからピークが男性は13歳前後です。
一般的な思春期が始まる直前から、身長はラストスパートをかけて、18歳、つまり高校卒業の時期辺りに身長はそれ以上、伸びなくなると言われています。
背が伸びるというのは、実際は関節部分から可動域をなめらかにする軟骨から先に形成されます。
その軟骨が徐々に固く変化して、その上に軟骨が出来て積み重なるように骨が伸びることで身長は伸びていくわけです。
結論から言えば、体重や運動の衝撃を吸収して、筋肉などの力を受け止めるこの軟骨の発達は、様々な学説があるのですが、伸びる要因が運動によるものか、食事や睡眠に関係しているおか、よくわかっていません。
また親が低身長だからと、生まれてきた子供がの身長が低いとも言えず、例えば我が家の両親は2人共、身長160センチ以下ですが、私と兄は160センチ以上、兄は170センチあります。従って、遺伝的要素が多少あるにしても、身長に関しては遺伝との関係性は、まだよくわかってないのが現状のようです。
2.身長が縮む要因とは?
一方で、加齢が進んで高齢者になるに従って、自分の身長が若い頃より低くなることは医学的によくわかっているそうですね。
これは前述した軟骨の状態が変わるのと、”姿勢”が変化することによる、関節の捻れや歪みによることが、深く関係していると言われています。
ちなみですが、健康食品やサプリメントで『軟骨が加齢によってすり減る』というフレーズを、どこかで聞いたことがあるかもしれませんよね。実は、この軟骨がすり減るという医学的な根拠も確証も全く存在しないそうです。
運動不足と体重増加で、関節の負荷が高まって炎症になりやすいことはあっても、軟骨自体がすり減ることはなく、そもそも軟骨は”膜状”になっているので、減ることはありえないそうです。
しかしながら、体重の増加、長い間”癖”となった姿勢、猫背、前のめりの姿勢などを常態化して何年も続けた結果では痛みの無い、姿勢が曲がる状態はありえます。
背骨の骨の間にある軟骨が圧迫され、伸びた側に余計な軟骨が形成されることで、本来の正しい姿勢が難しくなる場合があるのですね。
高齢者で、長年、屈んで作業するような仕事や、家事などで首をもたげて作業をするような姿勢、脂肪がお腹についたことで、上半身を腰が支えきれず、腰を曲げないと、そもそも作業が出来ないような体質がある方がいますよね。
本来は思春期時代の体重を基準に、骨が作られて来たのですから、成長が伸びなくなった以降に過度に脂肪などで荷重が増えれば、筋力が衰えて行く以上は、骨も支えきれなくなることは想定できます。
この結果、『体重増加』と『基礎体力の低下』の2つで、背骨がカーブして曲がったり、膝を曲げないと立ってるのが辛いなど、高齢者特有の姿勢となるわけです。これが”身長が縮む”という状態です。
3.そもそもなぜ背は伸びるか?
男性で身長コンプレックスのある方は、『どうして普通に暮らしてきたのに、自分は背が低いんだろう』と思うでしょう。
これには、ある仮説が言われています。
それは、思春期にさしかかる時期にヒントがあるようです。
骨が直接伸びるのではなく、関節のところで軟骨が作られるから、それが次々固くなって骨が伸びていくと先に解説しましたよね?
この形成は、十分に睡眠をとった早朝が最も活発だと言われています。
思い出してみると、自分が小中高の学校生活時代は、活動もハツラツとしていて、一旦寝ると、朝までぐっすり、むしろ早起きは苦手だったという方が、結構、多かったのではないでしょうか?
人の体の栄養補給、つまり消化吸収や血液が作られたり、脂肪が作られる”代謝”は、ほとんどが睡眠中に起こります。
つまり筋肉や脳のエネルギーが使われなくなった時間帯に、急いで内臓機能の方で昼間の活動の準備をするわけです。
しかしながら、この睡眠を邪魔する何かの要因がいくつかあると、睡眠中に途中で起きたり、あるいは精神性のストレスなどで、脳の活動が深夜遅くまで続いていると、内臓機能の準備が段々と遅れてしまうのです。
従って、受験、家庭問題、人間関係など、様々、ストレスでくよくよ考えて、なかなか寝付けないなどのストレス性の睡眠不足は、身長を含めた成長過程に大きな影響を与えてしまうといえます。
4.身長が低いのに、背が高く見える人
『身長は、思春期を過ぎたら伸びない』ということは、すでに判明した事実ですから、大人になって身長が伸びる可能性は、残念ながら無いようです。
しかし、身長コンプレックスのある方には、朗報があります。
それは”変わらない身長を高く見せる術がある”ということです。
人の本来の姿勢は、顎を普通にしていれば、顎の下から定規をあてると、胸よりも後ろに来るものです。
これが顎から垂直に下におろした直線が、胸との間に隙間ができる場合は『猫背』です。
猫背になりやすい要因を列挙してみますと、以下のようになります。
・スマホなど、歩きながらいつも下を向いている
・歩く時、正面よりも地面の方を見ている
・背中にいつもバッグを背負っている
こういった姿勢は、まず背筋が衰えやすく、背中から両肩をキチンと正しい位置にすることが難しくなります。
身長コンプレックスがある男性の場合は、”力を抜いた状態”で、なるべくリラックスしながら、椅子に座って自分の横の姿を確認すると、猫背かどうかハッキリわかります。
5.背筋が曲がると貧相に見える?
姿勢を正しくする場合は、どうしても背中、特に肩甲骨あたりを意識的に後ろにしないと出来ません。
身長が低いのに、なんとなく聞いた身長よりも、見た目が高く見える人は、正しい姿勢をいつもしているのです。
特別な運動をしているわけではなく、背中の筋肉をキチンと機能させているんですね。
また男性で心にどこかにコンプレックスがあると、ついつい歩きながら下を見てしまうものです。
歩行のコツは目線を20メートル先を見るようにするなど、視線を上げることです。たったそれだけで、見た目も堂々としてスッキリ見えますし、身長も今以上に低く見られることもなくなります。
6.現代病?何気ない生活習慣が身長に影響
背が伸びないにしても、身長が縮んでいく要因は、現代では非常に多く巷にあります。
ストレスはもちろんですが、最も多いのが標準体重を超えた肥満です。
内蔵肥満も含め、肥満は脂肪が単に増えるばかりでなく、増えた分だけ活動に使う筋肉の総量も減っているのです。
昼間の活動が少なければ疲労も少なく、また過剰な体重を支えるエネルギーのために、本来の必要以上にたくさん食べることは、必要な睡眠も、場合によっては8時間では足りません。
ただでさえ眠りを邪魔するストレスがある上に、運動疲労も少なく、食べて寝るという生活では、体重を支える筋力が衰え、筋力で支えられている骨に過剰な負担がかかるのは当然です。
骨に負荷が強いから運動しない、出来ない、出来なから眠れない、眠れないから姿勢が悪くなるという悪循環ですね。
何気ない生活習慣が、こうも自分の身長コンプレックスに悪影響を与えていることがおわかりいただけたでしょうか?
まとめ
結論を知ってガッカリした、身長コンプレックスのある男性もいるかもしれませんが、姿勢を正しくすることは、これからの未来の自分のスタイルを決めることでもあります。
猫背のまま加齢が進んで、久ぶりに知人や友人と会ったら、自分だけなんか貧相に見えてしまう、姿勢とは身長の高低よりも重要な場合があるのです。
ここが、”おっさん化”するか、あるいは年齢相応、場合によっては年齢より、若く見られるかの分かれ道ですね。