じめじた梅雨になると、髪がボサボサでなかなかヘアースタイルが決まらない男性
も多いかも知れませんね。この決まらない髪は、髪の水分量と深い関係があります
が、スタリング剤、髪の洗い方、乾かし方など、ちょっとした工夫で髪のスタイリ
ングが楽になることがあります。
目次
1.梅雨になるとなぜヘアースタイルが決まらない?
梅雨などで湿度が上がると、男性のような短髪、ショートやボブ程度の、あまり長
くない髪でも広がってしまうのは、2つ理由があります。
・洗い過ぎによる皮脂の過剰分泌
・髪の保湿力の低下
まず、髪の洗い過ぎですが、男性の場合、朝と夜の2回の洗髪は、明らかに洗い過
ぎです。髪を何度も洗うということは、頭皮が何度もシャンプーなどの洗浄剤を使
って皮膚を洗っているのと同じです。本来であれば、濡れた髪が乾燥する際に、皮
膚から分泌される適量の皮脂で髪表面をカバーし、潤いを保持できるのに比べ、洗
い過ぎはいつまで経っても、皮膚や髪から水分が蒸発するだけで、それを保持する
暇がありません。
髪は40％くらいの水分を維持できると、しなやかでセットも楽ですし、髪癖もつき
にくいのですが、洗い過ぎはかえって髪をパサパサにしてしまい、雨が降ると湿度
を吸収して髪が膨らみ、余計に髪全体が広がります。
『髪の保湿力』とは、髪の中心部にある水分量で決まります。髪自体は細胞から生
まれた角質の変化したもの、つまり爪とか皮膚と似ている物質なので、もともと、
始めから養分を吸収する力はありません。
つまり、髪を洗った時などに濡れて、乾いていくうちに残った水分だけで、髪の柔
軟性を保持できるのです。髪のセットがバシッと決まるかどうかは、パサパサの乾
燥した硬い髪であるか、あるいは適度に水分を有した柔らかい髪質であるかで分か
れるのですね。男の美容、髪の健康には水分が重要というわけです。
2.梅雨の季節のヘアースタイル維持方法とは？
梅雨時期のような湿度が高い時期は、髪が短い男性ほど、髪の広がりはそれほど気
にならないかも知れませんよね。ですが、セットが決まらないとすれば、やはり髪
の水分保持力が低下していると言えます。
しかしながら、髪のボリュームを出したり、敢えてデザイン的に癖付けを行うため
には、ドライヤーとか、様々な薬剤、またはパーマなどにどうしても頼らざるを得
ないでしょう。そこで、大いに利用して欲しいのが、ジェルやクリーム状、あるい
はファイバーなどのスタイリング剤の活用です。
それぞれに特徴があるので、ご紹介しておきます。
・ジェルタイプのスタイリング剤
主に”濡れ感”を出すために、シリコンなどの油分、艶を感じさせる成分が配合され
、髪をまとめる力が強いです。ベタベタした質感で髪を束ね、水分が抜けてやや固
まる性質があるので、セット力が強い代わりに、クシで後から修正が効きません。
毛先が短い髪には使えますが、当然、サラサラ感は弱いです。ツヤ系の丸い容器に
入ったスタイリング剤も、ほぼ似た成分が使われています。
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・ムースタイプのスタイリング剤
髪に浸透させて、元々ある髪の”癖”を引き出して、自然なウェーブヘアや水分を持
たせることで、ボリューム感を出す際に便利なスタイリング剤です。乾燥しがちな
パサパサした髪質には、最初に使用することで髪の水分補給になります。ただし、
ある程度の分量を使用しないと効果は低いのが難点ですね。
・霧状のスプレー式スタイリング剤
ジェルとムースの良いところを利用したもので、液体なので水分としての補給、液
体が乾燥する際の固着力があるので、髪を束ね、まとめる力があります。ただし、
液体である以上、やはり水に濡れると非常に弱く、梅雨の時期では雨に濡れると、
薬剤が流れてセット力が落ちる場合もあります。手軽で、誰でもセットしやすい使
い勝手の良さが魅力でしょう。
・マット系のスタイリング剤
小さな丸い容器に入った、ハードなセットが出来るスタイリング剤の殆どは、非常
に細かい繊維状の成分が入った、やや固い質感の製品が多いです。強力なセット力
があり、上手に使えば、まるでパーマをしたようなセットが出来ます。維持力も高
く、クセを後から修正することも容易です。デメリットは使い方が難しいという一
点ですね。
ベッタリと一度に使うのではなく、髪の方向を鏡で見ながら、髪束の一つ一つにス
タイリング剤をとって馴染ませ、クセをつけていきます。したがって、セットに要
する時間が結構、かかる場合があります。
自分の髪質に合ったスタリング剤を使うべきですが、やっぱりどれも”万能”という
わけにはいかないようです。男の美容、やはり使うスタイリング剤にも詳しくあり
たいですね。
3.梅雨の時期、寝癖を直すには？
寝癖というのは、睡眠中に髪の毛が頭部の熱で乾燥して、そこに寝返りなどの摩擦
が生じ、アイロンで衣服のシワを伸ばすように、クセがついてしまった髪のことで
す。したがって、濡らしても乾燥すれば寝癖は復活する場合があります。
寝癖は人によって”かわいい”とも言われますが、自分でキメたつもりが別の評価に
なるだなんて、やっぱり男の美容としては嫌なものです。
寝癖をとる基本は、まず髪を霧吹きなどで充分濡らして水分を戻すことです。それ
から1分くらい水分を髪に吸わせてから、ドライヤーで癖のついた髪を指で引っ張
りながら熱で形状を戻します。
”吹き付けるだけで寝癖が治る”という製品が市販されていますが、これは霧状のス
タイリング剤の水分量を増やして薄め、吹き付けて、セットなどで乾燥したら薬剤
の力で形状をキープしようというものです。ドライヤーを使う時間が無い時などに
は、便利ですよね。
4.梅雨の工夫・髪を早く乾かすには？
髪のセットを梅雨の時期でもバッチリ決めるには、普段から、洗髪後の髪の乾かし
方にも、ひと工夫が必要です。
男性の場合、どうしても髪があまり長くないので、頭髪をかき乱すようにワシャワ
シャ指を動かして、短時間で髪を乾かそうとするのが目立ちますね。しかしこれは
、髪の状態を劣化させる要因の一つです。
そこで正しくて、素早く髪を乾かす方法をご紹介しましょう。
１．髪を洗ったら、乾いたタオルで頭部を覆う（5分くらい）
２．指を使って頭皮を軽くマッサージしながら、髪を解く
３．髪の生えている方向に沿って、髪の間に指を入れながらドライヤーで乾かす
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そんなにタオルを使わないのがポイントです。指をクシの代わりに使用し、手のひ
らの熱と頭皮の熱、ドライヤーの風という3つの要素を使えば、比較的短時間で髪
は乾きます。
5.梅雨の時期、髪の”持ち”を長くするには？
自分好みのスタイリング剤を使用する場合も含めて、髪のセットには大原則があり
ます。それは『髪の伸びる方向に合わせてセットする』ということです。
毛髪の伸び方は、こめかみ、うなじ、つむじ周辺で違います。しかも毛髪は渦を巻
くように頭部をまんべんなく包むようにしながら伸びていくので、自分の髪を鏡を
使ってよく観察しておくことをオススメしますね。
また、寝ている方向で伸びている髪を強制的に反対側に寝かせたり、立たせたりす
るセットの仕方は、やっぱり維持力が弱いです。どのようなスタリング剤も髪をガ
ッチガチに固める力はないので、男のヘアースタイルも、それぞれの髪の伸びる方
向性で決まるのです。
したがって、自分の頭髪を前、真ん中、サイド、後ろで、指で触って曲がりやすい
方向がやはりセットでもキープ力があるといえます。
髪のボリュームを出したいのなら、その方向とは反対にする部分を決め、そこにハ
ード系のスタイリング剤を部分的に使うと良いでしょう。
まとめ
男性のような、比較的短い髪では、ドライヤーを使ったヘアブローだけでは、梅雨
の時期は特にヘアースタイルは長時間、維持できません。代わりにスタイリング剤
をどうしても使う必要が出てくるわけですが、男の美容の第一歩として、この際詳
しくなっておきたいものですね。今回はそのような観点で、色々と解説してみまし
た。
